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なんだかんだと今日でほぼ売り切れました。明日から11日(金曜日)まで夏季休業です。12日から通常営業、ムール貝もまた入荷しますのでどうぞよろしくお願いいたします。


今日はちょっと思うことがあって、頂き物きゅうりと自家製梅干しとその他諸々で作ったガスパチョをお客様に食べてもらいました。
今の時季、これでもか!って言うほどキュウリトマト。。

沢山有りすぎてどうしようかとても悩みますが、これが考え方としては結構楽しい。。

僕は食べ手を煽って自分自身の存在価値みたいな物を獲て、それがやる気や継続的な営業方針に繋がり繁栄する的な考えではありません。

つまり、結構テキトーなんです(笑)


あ、でも思い付きのテキトーじゃなくてテキトーなのは今まで積み重ねた事に対して過不足無くテキトーに思いを馳せてみるっていう意味ですが。。

自家製梅干しが今頃になって活躍するなんて思いもしなかったし、チビチビと僕のご飯のお供になっていたのですがね。


梅干し使ったガスパチョなんて多分定番にはならないでしょう。そもそもうんざりするほどキュウリやトマトが無ければわざわざ作ることも無いし考えて作ることも無かった訳ですね。

でも、夏のひとコマとして考えた事は無駄にはなりませんよ。。

例えばこのガスパチョのレシピが何処かの本に載って、それを見た人が真似て作ってみるのは良いとしても、なんだか作るための何かを探すんじゃなくて目の前にあるソレと積み重ねて来たことをお客様の喜びに繋げる面白さは努力とかじゃ無いような気がするんです。

そもそも梅干しは子ども達にちゃんとした梅干しを食べさせようと思い作り始めましたし、味噌も同じ理由で毎年仕込んでますが、その考え方はお客様に対しても普通に当てはまっていて、それは僕にとって生活表現の一部なのです。


誰からどう思われてるのか知らないし気にもならないし毎日が人生のキャンバスだと思うと向かう方向は結局のところ自分との対峙。


自分との対峙なんだからと引き出しを沢山確認してみればサプライズなんて既に無い。

まあ自分でサプライズ作るしか無いって事なんだろうね(笑)




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自家製天然酵母のブリオッシュ。

僕にとってはちょっと難易度の高いパン作りです。
でもやはり拘りたいですね♪

ブリオッシュとフォワグラ、ブリオッシュとロックフォール、等に合わせるためだけに作っています。

王道の組み合わせを根本から再構築。。と言うかそんな偉そうな蘊蓄とか一般論から一歩前に進んだ感じがイメージです。

ブリオッシュの世界はとてつもなく広い、フォワグラの美味しさも文句無い。。

何事もそうだけど、ちょっと知ったからって結論を導けるレベルではありませんね、このジャンルは。。

面白い検証からの発展は無限大だけど結論には遠く及ばないです。

言えるのは市販のイーストで作るブリオッシュなんかより自家製天然酵母のブリオッシュだと更に美味しいってこと。


クラシカルな組み合わせひとつ考えるのにそこら辺で買ってきた物をテキトーに合わせて、ほら!でしょ?みたいな感じにはならないですし、そこに面白さを感じないし興味ない。

きっと興味の方向が違うのでしょうね。



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モンサンミッシェル産のムール貝、解禁しました♪
定番の白ワイン蒸し。。タイムとエシャロット風味でシンプルに^^


とは言っても入荷量が少ないので今度の週末辺りから本格始動ですかね。

表情


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鈴木農園の1日レストラン!いよいよ今週末22日(土曜日)ですよ〜^^
って事で仕込みに追われています。。

写真はおまかせコースの自家製佐渡サーモンのスモーク、鈴木農園のキュウリと人参玉葱のタルタル仕立て。



普段は休憩や食事等の営業時間外は勝手に入ってきて営業しにくるフレッシュマンがやたらと多いので玄関の鍵を閉めています。

だって貴重な時間をその対応に追われるのは、何て言うか無駄。。あちらからしてみれば新たな出会い、新規開拓的なノリですから話を聞かずに帰すのは悪いしね。

なので面倒臭いから業者の納品等が有るとき以外15:00〜18:00は鍵を閉めています。


ある日鍵を閉め忘れていたらやはり某警備会社の二人組がいきなりやって来て「今回此方の地域を担当させていただく事となりました〇〇〇〇〇の〇〇と申します!」と名刺を渡されましたが、とりあえず用は無いので引き取って貰おうと思いました。

しかーし、なんだかお話好きなのか営業熱心なのか分からないけど色々質問してきます。。
質問されたら答えるけど…(笑)

色々と質問された中で、お店は何年位やってらっしゃるんですか?と言われたから20年ですよ。ってサラリと答えた時の表情は言葉にするなら【こんな所で20年とかマジかよオマエ】みたいな感じでした。。
まー、言いたい事はわかりますよ。

灼熱の富士見通りを駅から歩いて汗だくの15分 だもんねぇ…(笑)

いやいや、まー、汗だくで営業してるんだから苦労はわかりますよ、うん、わかるわかる。。

その後速攻で鍵を閉めて仮眠しましたよ。営業熱心なのはわかるけどね。。。




話は戻って佐渡サーモン。

厨房から客席をチラリと見た時にこれを一口食べて、うんうんと笑顔で頷きながら美味しそうに食べてる姿がとても嬉しかった。。

きっとモッチリした佐渡サーモンとシャキシャキコリコリした鈴木農園の季節野菜やキャビアの対比があの【うんうん】の頷きなんだろうとひとり納得しました。
それを狙っているとは言え、やはりあの笑顔は嬉しいですね♪

人の表情は正直。

言葉では何とでも取り繕えるけど、表情は取り繕え無いものですね。。

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これは珍しい。。若い内は普通に鞘ごと塩茹でして、、鞘が黄色っぽくなるまで熟したら中身の豆を写真のように塩茹でして。。

鈴木農園の野菜を使って色々と勉強になるのは、収穫の始まりから終りまで知れる事です。
いや別に知ったからってどうって事も無いのかもですが、僕にとっては刻々と移り変わる季節を体感出来て結構楽しいのです(笑)

例えば今ならキュウリやトマトが収穫始めからかなり味も形も変わってきましたよね。

そのまんま食べるなら一番美味しい時期が有るのも当然でしょう。でも、僕の仕事は収穫始め・最盛期・収穫終り時期、、其々の良いところを引き出したり利用して調理をしています。

難しい話じゃなくてそうなってしまった事をお客様も楽しんでくれているので良しとしています。。
結局のところ料理人が生活の糧とする根本、フランス料理という狭い世界の中に於いて推し進める思想が小さなコミュニティーで成り立つ事が先ずは基本としてありますが、、作り手が何に拘っているのかが分かりやすいのが野菜でしょう。


野菜をどう調理するとかの話しだけじゃなくて、フランス料理を提供する中で必要とする素材という意味では大きなウェートを占めていますから野菜の出来に一喜一憂しながらも料理人としての探求心が擽られる訳ですね。。


シンプルに素材を楽しんで貰いたい部分と素材を料理人が使いこなす部分は常に同居していますから僕自信はとても複雑な気分。

人それぞれ考え方が違うようにフランス料理をやっている料理人も一人一人違います。唯一共通するのはフランス文化でしょうが文化も日々刻々と歴史を刻んでいますよね。。

だから楽しいのかな?楽しいと思えるのは何かと言うと多分自由を与えられた事に気付き、考える事に意味が有るんだと思い、考える事が無駄にならないからなのか。。。


まー、でも僕は多分少数派(笑)

多数派の中に居れば安心するアレじゃありません。
自覚してるからこれからこそ淡々と楽しくやって行きたいものです。。



明日のディナーは珍しく全員おまかせコースのご予約で満席となりました♪ ありがとうございます^^

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グラタン・ドフィノワーズ

とてもシンプルだけど頭の中で考えていた通り寸分違わず作るには、ちょっとした経験が必要です。。
作る経験とかよりも、じゃがいもの澱粉質がアパレイユに何れだけ作用してくるのかを知る事のほうが大切だったりしますけどね。

最近時短料理が持て囃されているようですが、その殆どは本来の姿からかけ離れた所謂簡単料理。

例えばこのイモグラタンならどんな時短の工夫をするんだろう?って思う。

材料はじゃがいも・牛乳・生クリーム・塩胡椒・ナツメグ・ニンニク・グリュイエールチーズ。のみ。

まあ、どうでも良いことなのかもしれませんがこれは既に時短料理の域に達しているかもしれません(笑)
行程の全てに無駄を省きじゃがいもの澱粉質を利用して全てを纏める。というシンプルな考え。。

実はコレ、初めて知ったのがシェピエールでした。作り方は火入れの順番が少し違うだけで当時とほぼ変わりません。
素材の特性を知り、活かし、そして合理的に。。

仮に更なる時短をするとしてもそもそも有るじゃがいもの澱粉質を利用しないことはありませんから、とろみを付ける為に片栗粉や馬鈴薯澱粉やコーンスターチを添加することは無いです。

もし、そんなヘッポコレシピがあるなら笑えるレベルですね。

市販のホワイトソースも手作りホワイトソースも必要ありません。
主役はじゃがいもですから。。

その主役をまゆこさんが収穫したからって送ってくれました。
折角だからまゆこさんを知ってるお客様にも満遍なく食べてもらおうと、半ばネタ的に作りました。


今日は出せなかったけどね。。

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オーガニック黒いちじくとアーモンドのタルト♪
夏の定番です^^


さて、7月です。7月と言えば、、鈴木農園の1日レストラン。
今年も参加しますよ〜。
美味しい野菜をフランス郷土料理にアレンジしてお出ししますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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ディナーのツマミに。。

トウモロコシと新玉葱のピュレ&ヒゲのカリカリ。
トウモロコシは生の状態で実をこそげとり、芯は直火で焦げ目を付けてから水とゲランドの天日塩だけで煮出します。

新玉葱と実をバターで炒めたら煮出した出汁を加え煮込みミキサーで滑らかにしたら冷やします。
ヒゲはブドウ酵母の薄いベニエ生地に絡め揚げます。

特に一捻りあるわけではありませんが、季節のトウモロコシ。美味しく楽しめないかな〜?と思うとついついミニマムな方向へ。。(笑)


そう言えば昨日シェ・ピエールに行って来ましたよ♪
まあ閉店なので色々と貰って来ましたが、僕が働いていた頃に使っていた物がまだ有ったので想い出の品という事で有り難く戴いてきました。
なんて事無いステンレス製の小さな四角いストッカー。。
海の幸のサラダの準備で其々下拵えをした貝や海老等をストックしてお客様の注文を待っていましたね〜^^懐かしい!


店の備品や装飾品をオークションしてるらしかったので、何か買おうかなという勢いでしたがなんか微妙な雰囲気だったので干渉せずにテキトーに撤退。。

いや、なんだかな〜と思うのは中嶋さんの実直さ。
最期位思い入れのあるヤツくらい紙袋で包んで隠しておけば良かったのに…と思った。。

あのロケーションで僕は察知しましたよ、コレは誰かに手渡したいんだろうな…って。

なんでもかんでも売りゃ良いのかって。。

誰に手渡したいのかも僕には分かりましたよ。。
あーあ、世の中世知辛いね。。


まあ売れ残って行くべき所(人)に落ち着く事を願いますよほんと。。


いやー、すみませんね、内輪の話で。。

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いよいよシェピエール本日最終日。。

あのペースで閉店迎えるなんて凄いね。


という事で、僕が日本で修業した所がこれで全て無くなりました。

ほんと寂しい。。


普通が普通に無くなるんだよ?


でも普通にあるものだと思うものは普遍的だという事もわかっていますよ。。


そうやって引き継がれていくもんだよね。


不思議だと思うのは完全コピーとか盲信も無く、どちらかと言うと基礎の根本を学んだのにそれを否定してからまた元に戻る。戻ってしまう事。
でもいつの時代もそうですが、戻ったり脱線しながらも細かい事でいつも思い出すのが技術的な事。
これだけは本物。

きっとね、此処等がテキトーだったなら思い出す事も無く虚像を一生張ってるんでしょう。

長い間の営業、ピエールプリジャンと中嶋シェフ。。スタッフの皆様。

ほんとお疲れさまでした!

RESPECT!!

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蒸し暑くなって来ましたね。皆様いかがお過ごしですか?
今月末にシェ ピエールが閉店という事なのでブログもなんとなくそれ関係です。。

蒸し暑くなると天然酵母で作る自家製パンの発酵時間がよみやすくなるので量産してるのですが、最近はライ麦を加えたリュスティックというパンを作っています。
このリュスティック、水分量が多くてとても扱いにくい生地です。

生地を必要以上弄る事も練り回す事も作業台に生地を叩き付ける事もありません。
グルテン形成を長い発酵時間に託したフランスパンで、僕の営業スタイルにとても合っています。。

実はこのリュスティックを日本に広めたのがピエールさんやビゴさんの師匠、レイモン カルベル先生なのです。

だからリュスティックに拘る訳じゃ無いのですが、若い頃に習得出来なかった事がやっと形になってきたような気がするんですよね。
ま、変なはなし別にピエールさんやビゴさんを意識する訳でもなく【自分の営業サイクルでまともなパンを作りたい】という執念みたいなものは確かに有りましたし、それはパンに限らずこれからも前向きな感覚として継続していくつもりです。


しかし、やはり僕の料理技術や考え方の基礎は間違いなくシェ ピエールで過ごした濃密な時間から派生していますし、ほんと感謝の気持ちしかありません。

ある時期にはシェ ピエールすら否定するほどの孤独な時期も有りましたが、ここ10年で自分のルーツを全て受け入れ活力にする力を養えました。

それは生き方その物であり、全ての行動や言動は全て自分にいつか帰ってくる事を悟ったのです。。
良いことも悪いことも嘘も真実もブーメランのように戻ってくる。。

生き方なんて人其々。

何が大切で何処に拘るのか?っていうのと一緒ですね。


紆余曲折あってリュスティックに辿り着いたけど、辿り着くべくして辿り着いたんだろうと勝手に納得しています。

リュスティック教えて貰って無いけど感謝する気持ちを言い換えれば、工夫したり自分のスタイルに対し経験や想いを重ね合わせる事を無意識の内に植え付けられていたのだと今となって実感しています。


シェ ピエールもいよいよ佳境ですね♪とにかく常連客が多くて最終日まで昼夜満席ですよ。
スタッフの皆様、超絶疲れていると思いますが、あと数日。。
頑張って下さい!!


僕は閉店後後片付けに向かいます。。