シェフのフォト日記東京・国立のフランス料理マルセルのシェフが綴るブログ。

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時間は平等に与えられたチャンスだと思う。 23:37
今日は若造の頃とても世話になった方がかなり遅い開店祝いの気持ちと供にいらっしゃいました。
本当にありがとうございます、もっと話したい事とか昔話しをしたかったけど、沢山の元気をいただきました♪


あんたまだ若いじゃんなんて言われると目が覚めますよ、そして漠然としていた事があってそれを自己解決した後の大先輩からのぼやきっていうのはとても有りがたい言葉で、少数派ながらも勇気付けられました。


十代→馬鹿。二十代前半→甘い考えが打ち砕かれる。二十代後半→自ら切り開く。三十代前半→浮き足立った理想像の範疇で宣う。三十代中盤→世の中こんなもんだと何故か達観してしまう。三十代後半→達観してる場合じゃないと本気で気付く。四十代前半→将来への不安が襲うもコツコツとやろうと決意する。
四十代中盤→とりあえず今ここらへんですが、何をやりたいのかがハッキリしてくる。


こうやって自分のリサーチをしてみるとなんとなくわかるんですけど、多分まだ色々とありそうな気がします。
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ランド産フォワグラのポワレ♪ 23:44
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テリーヌに使うのは鴨のフォワグラですがポワレには鵞のフォワグラを使用します。供にランド産で、それぞれのメリットを活かしてみたいと思います。


今日はアジャン産のプルーンを蜂蜜と赤ワインで煮込んだソースにクルミの塩キャラメルを添えました。


そういえばフォワグラのポワレは最近すっかりやっていなかったのですが、お客様のリクエストで復活です(^^;
マルセルですごく昔に食べたんだけどまたやらないんですか?という直訴。
このパターンは是非期待に答えたいし、その時を超える一皿をちゃんと提供したいです。

あのとき食べたアレを食べたいリクエストはどんどん遠慮なく言って下さい。

僕の記憶とお客様の記憶とは違った一皿になると思いますが、それはそれでまた新しい出逢いなように感じます。


これと似たようで全然違うのは、何処かのフレンチで食べたあの料理を作ってくれ的なリクエスト…

出来ますよ多分、でも作らないし一言いつも余計なんだけど、そのフレンチのシェフにまた作って貰えば?と言ってしまう。
もの作りを生業としているなら例えば服飾関係ならあのブランドのアレがすばらしいから同じようなものを作ってくれ、って言われてしまうのと似ているかもしれませんね。


料理のリクエストって楽しいです。お客様との短いようで長い歴史を紐解くような、そんな気分ですよ♪
ちなみに料理のレシピとか存在しませんので、そのお客様の目を見て色々と思い出したり新しい試みを考えたり、またそこから再構築です。
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フロマージュブランのムースと自家製コンフィチュール 22:05
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リュバーブとフロマージュブランのデザートを考えていました。
フロマージュブランのタルトとリュバーブのソルベとか、リュバーブのタルトとフロマージュブランのソルベとか、色々な楽しめる組み合わせを考えていたのですが、とりあえずフレッシュな風味を活かしたムースを作ってみました。

ムースは口に含んだらスゥっと溶けて無くなる軽い仕上がり、リュバーブ、いちご、オレンジのコンフィチュールと供にフロマージュブランを楽しんでいただく一皿です(^^)

デザートワインとのマリアージュもまた楽しそうですね。


個人的にはフロマージュブランに砂糖かけて食べるだけで幸せ気分になってしまうのですけど、その幸せ気分をお客様へそのまんま伝えるにはフロマージュブランが主役なんだという強いメッセージをちゃんと表現して、更に季節のメリハリある風味をプラスして、構成的には単純ながらもあの幸せ気分を少しでも感じていただけるデザートになりました♪




イメージを現実の形にするために必要な 事、大切な事ってなんなんですかねー、過去の経験とか培った技術論だけじゃないような気がします、今はもう過去にどんどんなりますから確かに商品開発スキルの一部にはなると思いますが、原動力の殆んどは将来に対しての希望とか明確な目標、つまり今まで経験してきた良かった事や悪かった事 全て将来への肥やしとして活用出来るか出来ないかという事なんだと思うのです。
ビジネスモデルを是か否の判断を下すのは顧客です、でも例外的に顧客から避けられてもそのビジネスモデルを強引に細く長く続ける事によって得られる強烈な支持によって相応な結論が得られるという事もあります、僕の場合これです(^^;


お客様の満足度との擦り合わせというより、僕が突っ走って行くのを生温かく見守ってくれる人達に支えられている状態、これがもう15年半ひたすら続いている。これからもこんな感じです♪

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露地栽培の白アスパラ入荷してます♪ 23:06
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発育状態がよろしいようで穂先が微妙な紫色、剥いた皮で煮出したゆで汁もなかなか良い味になります。
茹でるとこの紫色は無くなりいつもの白アスパラです。

もう少しするとアスペルジュ・ソヴァージュですね、楽しみです!

そしてアスペルジュ・ソヴァージュが終るといよいよ待ちに待った鈴木農園の野菜。もう何年間このパターンなんだろうか( ̄ー ̄)

鈴木農園が端境期の時は首を長くして待っている訳では無くて、国立野菜や本場ヨーロッパ野菜と格闘しています。
今シーズンも色々と得るものが沢山ありました♪
最近料理の盛り付けが変わったとよくお客様から言われます、確かに言われるまでもなく自分自身意図的に、何を食べていただきたいのかをわかりやすくするためにしているので、つまり見た目はアレですが料理を通して伝えたいエスプリはいつもと変わりません。

でもこれから更に もっとわかりやすくて美味しい方向に突き進んで行くんだろうと思います。

いつもの事ですけど、鈴木農園が端境期のうちにあれやこれやこれからのシーズンに向けてイメージした事を実践しようとワクワクしていますが、毎年野菜とにらめっこして結局悩むんですよね、それは迷いとかじゃ無くて理想の味にしたいという強い意思から来る感情なんでしょう。


本当はね、自分で野菜を作りたい。
これが本音。


でもいつか実現したい。
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春と言えば仔羊♪ 22:26
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骨付きの背肉にタイムとにんにくの香りをつけて塩と胡椒でロースト。
相変わらず焼き上がりに時間がかかりますけど、どうしても、何があってもこの焼き上がりにこだわりたいのです。


高温で焼くと溜め込んだ肉汁がとびたしてしまうし余熱調理しないと生ですし、中心温度と外側のダメージが限り無く近くないと上手くいかないという考え方です。

加熱すると必ず食材が変化していくわけですね、そのメリットを活かしてデメリットは最小限にとどめようと思うと、ちょっと時間が必要な訳です♪

お客様が食べたいなと思って注文した料理と僕が食べて貰いたいなって作った料理が一致する事がとても大切な事ですから、多少の時間は僕にとって美味しいものを作る貴重な時間。じっくり待ちましょう♪


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今日の季節野菜 21:57
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グリーンピースがとても美味しいです!サッと茹でたのもプリプリして甘味もあって普通に美味しいのですが、同じグリーンピースで作ったピューレと食べ比べていただきたいのです。


ピューレの作り方というか材料は単純で、あれやこれや入れませんがサヤを煮出して更に煮詰めた出汁を加えて茹でた豆にはない味わいがこのピューレの中に隠れています。


アスパラガスもそうですが剥いた皮を煮出した液体で茹でてあげると美味しさも更にレベルアップするのと似てますね♪

茹でた野菜を氷水とかで冷やすのは一部の例外をのぞいてほとんどしません、理由は簡単で栄養価と味が極端に落ちるからです。
何となく茹でたら氷水で冷やすのが一般論なのかもしれませんけど、氷水で冷やす理由なんて鮮やかな緑色を保つっていうだけで本質的な調理理論じゃないと思います。


皿の上でくどいうんちくなんて要りませんけど、こうした食べ比べによってグリーンピースの美味しさを無意識のうちに食べ手が認識してしまう一皿を目指しています。
時には一般論をボロカスに否定する事もありますが、大切な事はそもそもその野菜(野菜だけに限りません)が持っている素質を活かせているか、っていう事に尽きる訳ですね。


今の時期は様々な矛盾が同時に襲って来ます、長年どっぷり浸かっているフランス文化やマルセルを運営しながら学んだ事、そして限られた環境の中での一番良い方法の模索、この3つを常に操りながらこれからも色々工夫してみたいと考えています。

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モリーユ茸の季節です♪ 22:17
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露地栽培のボルドー産ホワイトアスパラガス、温度たまご、モリーユ茸とブレス鶏のフォンを煮詰めリエしたソースで。


温度たまご久しぶりです、ゲランドの塩とパルミジャーノで軽く味付けしました。
ゴールデンウィークおすすめです!
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なんちゃってメルゲーズ 23:00
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メルゲーズソーセージになんちゃっても何も無いんですけどね、羊腸に詰めていない羊のピリ辛スパイシーソーセージという意味で。

というのもこの前トゥールーズソーセージを作っている最中にソーセージ用の絞り袋が破れてしまいまして(>_<)
とりあえず仕方なく何事も無かったかのように皮無しトゥールーズソーセージを作って見たわけですが、これがまた皮無しでもなかなかいけるじゃないか♪と、色々思う事がありまして、新しい絞り袋を未だ購入していない状態です。
これからも必要ないかっていうとそうでもないと思うんですが。。。


メルゲーズソーセージはたまに無性に食べたくなる思い出の食べ物です。
パリ時代は賄いでよく食べていましたし、仕事が終わった深夜に近所のケバブ屋さんでピタパンで包んだサンドイッチグレックのポテトフライとアリサたっぷりをもぐもぐ食べながら自宅までウロウロ街中を散歩したものです。


フランス時代はメルゲーズなんていつでもどこでも食べる事が出来る北アフリカの代表的なソーセージだったので有り難みの微塵も感じなかったし、日本に帰って来てからも暫くはそんな位置づけな食べ物でした。
でも削ぎ落とした羊肉のいわゆるケバブ屋さんってのは日本にも沢山ありますが、あの有るのが当たり前的な位置づけのメルゲーズソーセージはありません。


無ければ自分で作っちゃおうという気持ちだけは常にあったのですけどやはり何となくどうでもよい存在感なんですよねー、食べたいけど食べなくても別に良いやみたいな(^^;

ところが今回トゥールーズソーセージを作っている最中のアクシデントで得た、というより転んでも只では起きないという気持ちが違うところのスイッチを入れてくれたようです。


どうせ作るならあの味にとことんこだわろう、と調味料を調合するあたりから本気モードに切り替わります、 そこからは早い。

という訳で難なくあの時のあの味になりました♪後は食べるのみ!!

お客様の分はちょっとだけです、僕の思い出を言葉とか味だけじゃなく共有してくれる方へ提供しておしまい。


僕はこのメルゲーズソーセージを食べると色んな事を思い出します。
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ランド産の窒息鳩 01:34
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皮目をしっかり焼いたら後は余熱で長時間じんわり加熱。
オーブンは使いませんから丸ごと焼くのとは違って加熱過程が見えているという安心感があります。
胸肉の中心までロゼに仕上げるのが目的なんですがひとつ何か間違えると思った通りにはいきません、余熱温度が低すぎたり高すぎたりという事が原因になったりしますかね。。


いつも考えて実践している事ですが、今よりももっと美味しい料理を作ろうと思う時って、結局のところ今有る調理器具と熱源を使いこなして工夫するしか無いわけです、つまり単純に【味付け】【加熱】【素材】大雑把かもしれないけどこの3つのプロセスは自分が何か進歩して掴めるとすれば絶対に必要な、避けては通れないハードルです。
ひとり仕事だから出来ない事も沢山ありますけどね(>_<)

例えば鈴木農園の野菜、ハードルを越え続けるために必要なプロセスは【味付け】と【加熱】ですが、そこにひとつフランス料理の伝統的なとか既存の郷土食という頑固なものが加わります。たまに無視して直感的に扱う事もありますが(笑

でも大切な事は自分自身に関わっている食文化を守りながらも挑戦する心が一番大切な事なんじゃないかと、その伝える心ってお客様に対してだけではなくて作り手に対しても同じくらいのパワーをぶつけないとわかってくれませんからお客様だけにこだわりをぶつけているうちはまだまだ、そんな時期もありましたね〜。

今回の鳩は【加熱】が最大のテーマ、これはお客様にとってとても朗報です、今まで一羽丸ごと焼いてから提供していましたので2名様で楽しんでもらうしかなかった、というかそれが一番確実な調理方法、加熱方法だと思い込んでいたんですね。思い込みってこわい((((;゜Д゜)))
多分自分が越え続けるべきハードルっていうのは伝統文化を尊重しつつ、より良い技術を模索する事なんじゃないかと思うのです。
ひとつひとつ積み上げられたものはとても沢山、そして確実性に富んでいて、それらをこの鳩のように今まで以上お客様に喜んでもらえる、自分自身も納得できる一皿に創意工夫して行きたいと思います。


この3つのプロセスって当たり前と言えば当たり前なわけですが、ひとり仕事をしているとミニマムな究極を意識しますから、追究しなければいけないポイントがわかりやすくて遠回りしなくて済むというメリットがあります。

何を伝えたいのかよくわからない人もいるかもしれませんけど、とりあえずとても難しい理論をわかりやすく説明してるつもりです、簡単な事をとても難しくするのは得意なんですが、難しい事を簡単に説明出来るような人間になれるよう努力したいです♪
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新人参が主役です♪ 00:12
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新人参のフォンダン&仔牛のコンソメジュレ。
口直しに菜の花とトマト。

新人参の甘さと濃厚なコンソメジュレのハーモニーを楽しんでいただく一皿です、香りのアクセントにクミンを使っていますが新人参の味付けはゲランドの粗塩のみです。塩が甘さを引き立てる良い例ですね。
人参にも季節それぞれの良さがあって、冬人参と新人参を比べると同じ人参でも美味しさを際立たせるため、個性を引き出すための方法が違って、極端なはなし人参なんですけど人参というぼんやりとしたイメージを捨てた一皿です。

そもそも人参らしさってなんだろう?
人参らしさを一皿にしたスペシャリテを提供しているレストランて沢山ありますけどいつも不思議に思うんですね、通年扱える素材ですからちょっとした落とし穴があります。
つまりいつも同じクオリティーを目指すがあまりどの季節の人参だろうが目指して着地するところが一緒のように思う。
美味しい人参料理の作り方を覚えるのと人参の個性を見極めて調理する考え方を覚えて実践するのとでは雲泥の差があると思うわけです。


かたや食べる人達は出来上がった一皿を食べてその時感じた事が全てですね、過去の経験則からこの料理は、とか何処其処に比べると云々…、
作り手が伝えなきゃいけないのは看板メニューを維持するための強引な味付けじゃなくて冬人参なら冬人参らしく新人参なら新人参らしく調理を通して知ったことをお客様に一皿を提供してその【心】を伝えるべきです。


その【心】は常に揺れていて挑戦的かもしれないけどお客様ってちゃんとわかってくれるもんだと最近感じています。

だって自分がコレ作りたいと思っても素材から駄目出しされるような、ちょっと気持ち悪いはなしかもしれませんけど、そういう事を直感的に受け入れて行動に移して結果を出す、コレ大切ですね♪

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